平成26年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅲ 問題9解説

問1

 下線部Aの後に、「トップダウン」という言葉があります。

 既に持っている背景知識や文脈、タイトル、挿絵、表情などから推測しながら理解を進めていく言語処理方法をトップダウン処理といいます。逆に、単語や音、文法などの言語知識を用いて、細かい部分から徐々に理解を進めていく言語処理方法をボトムアップ処理といいます。

 1 他の部分から推測して理解を進めていくのはトップダウン処理です。
 2 予測や推測をしないのはトップダウン処理ではありません。
 3 分かるまで何度も聞いたり、明確に意味を理解しようとするのはボトムアップ処理です。
 4 知らない語に注意を向けるのはボトムアップ処理です。

 したがって答えは1です。

 

問2

 文章中にヒントがあります。
 聴解の過程は、知覚の段階、テキストの言語処理をする段階、テキストから得た情報を自分の既有知識と関連づけて解釈する段階の3段階あります。

 1 言語処理が終わり、自分なりの解釈をしている段階。
 2 言語処理が終わり、自分なりの解釈をしている段階。
 3 言語処理が終わり、自分なりの解釈をしている段階。
 4 「固定資産税」の言語処理の段階。

 したがって答えは4です。

 

問3

 1 言語処理の段階で美容院を病院と聞き間違えて、全体が理解できなくなっています。
 2 理由と意見の繋がりを理解するのは下位の段階で行われません。
 3 予測は下位の段階で行われません。
 4 背景知識がないために理解できなくなったのは、下位レベルの処理の失敗とは言えません。

 したがって答えは1です。

 

問4

 1 連声
 2 連濁
 3 「せんたくき」→「せんたっき」(音韻脱落?)
 4 転音/母音交替

 参考:日本語の変音現象について

 「せんたくき」が「せんたっき」となっています。
 したがって答えは3です。

 

問5 シャドーイング

 シャドーイングとは、テキストを見ずに音声を聞きながら、その音声よりも少し遅れて言葉を繰り返していく練習法。音素的な表記から決定することができない、イントネーションやプロミネンス、リズムなどのプロソディの習得に有効

 1 発話の自動化に効果はありますが、その文の理解を自動化させることはできません。
 2 知覚段階を自動化させることができるので、それまで知覚に使っていたワーキングメモリを別の処理に使うことができるようになります。
 3 シャドーイングはプロソディの習得に有効とされています。
 4 知覚段階を自動化させることができます。

 したがって答えは1です。

 





平成26年度, 日本語教育能力検定試験 解説