平成29年度 日本語教育能力検定試験 試験Ⅲ 問題9解説

 ジョハリの窓 (Johari Window)とは、ジョセフ・ラフト (J.Luft)とハリー・インガム (H.Ingham)によって考案された、自己開示について客観的に捉えるための枠組みのこと。自分が知っているかどうか、他人に知られているかどうかで4つの枠組みに分けられる。

オープンな部分 自分も他人も知っている部分。自己開示している部分。
隠れた部分 自分は知っていて、他人は知らない部分。
盲目な部分 自分は知らないが、他人が知っている部分。
未知の部分 自分も他人も知らない部分。無限にあると捉えられている。

 

問1 自己開示

 1 正しいです。
 2 非言語コミュニケーションでは自己開示できません。
 3 その他の目的のために行われることもあります。
 4 男女によって自己開示の方法や度合いは異なります。

 非言語コミュニケーション/ノンバーバル・コミュニケーション (nonverbal communication)とは、外見、身だしなみ、顔の表情、顔色、視線、身振り手振り、体の姿勢、相手との物理的な距離(対人距離)、呼吸などによって行われる、言語以外の手段によるコミュニケーションのこと。その研究分野から、身体動作学、近接空間学、パラ言語学(周辺言語学)の3つに分けられる。

身体動作学 身振り手振り(ジェスチャー)、表情、アイコンタクトなどの身体動作に着目した研究のこと。
近接空間学 相手との距離の取り方に着目した研究のこと。
パラ言語学
(周辺言語)
言葉に付属して相手に伝えられるイントネーション、リズム、ポーズ、声質(声の大きさ、高さ、速さ、声色)、言いよどみ、フィラーなどの研究のこと。

 したがって答えは1です。

 

問2 日本国内の留学生総数と外国人労働者数

 留学生総数は239,287人、外国人労働者数は1,083,769人です。
 したがって答えは1です。

 参考:平成28年度外国人留学生在籍状況調査結果 – JASSO
 参考:「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(平成28年10月末現在) |報道発表資料|厚生労働省

  

問3 エポケー

 エポケー (epoche)とは、異文化で問題が発生したときに、それを深刻に捉えることなく判断を一旦保留しておくこと。

 選択肢2
 自文化中心主義の説明。自文化中心主義 (ethnocentrism)とは、自文化が最も優れているという考え方で、自文化を絶対的基準として他文化を推し量ろうとする立場のこと。逆の立場に文化相対主義がある。

 したがって答えは3です。

 

問4 ジョハリの窓

 1 オープンな部分が大きい人は、積極的になります。
 2 周囲に疎いために、盲目な部分が大きくなります。
 3 隠れた部分は大きい人は、コミュニケーションが取りにくくなります。
 4 感受性が低いために未知の部分が大きくなります。

 したがって答えは2です。

 

問5 自己開示の度合いが増すことによって起きる窓の大きさの変化

 1 自己開示によってオープンな部分は大きくなり、その他の部分は小さくなります。
 2 自己開示によって隠れた部分は小さくなります。
 3 自己開示によってオープンな部分は大きくなり、隠れた部分は小さくなります。
 4 自己開示によって隠れた部分は小さくなり、盲目な部分も小さくなります。

 したがって答えは3です。





平成29年度, 日本語教育能力検定試験 解説