私の教案!

 1か月後日本へ旅立つ学生達に向けて、今日は日本での生活支援やより実践的な日本語を教える授業がありました。日本語を教えるというよりは、日本での生活をより豊かに、そして円滑に過ごせるようにしていくことが大きな目的になります。文法や単語なんかは一旦置いておいて、頭の中で空想の日本旅行をしながら、こんな時どうしよう?と想像を巡らす。そんな授業になりました。

 今回は第1回ということで内容はどうしようかと考えた結果、一昨日の3月11日に関連して災害方面のノウハウを教えることにしました。地震の経験が一切なく、また地震というものを体験したことがない彼らは、実際その時にどうするべきか考えた事すら無かったそうです。咄嗟の時に慌ててしまわないためにも、まずは基本的な知識から。覚えずともなんとなく頭の片隅に置いておけば、実際いざという時に思い出したりもしますからね。

 今回参考にしたのはこちらのサイト。
 →外国人のための生活ガイド「リビング・インフォメーション」
 ざっと色々見て回ったのですが、外国人が日本で生活するにあたってどのような問題があるのか書かれているので助かります。

 まずは、今日本で囁かれている大地震の可能性、東京直下型地震と南海トラフについて触れました。別に学生を怖がらせるつもりはなかったんですが、もしかしたら震度7とか8が来るかもしれないという事実は結果的に学生達に危機感を与えられたので、授業全体を通してちゃんと聞いてくれました。

 ポイントはこんな感じ。

 ・地震が来ても怪我しないような部屋にする。不安定な家具とか、落ちやすいものには注意する。
 ・万が一に備えて、水と食べ物は備えておこう。
 ・余震に注意して、不要な外出は控えましょう。
 ・外出中なら安全な場所へ避難。とりあえず公園とか体育館とか。災害情報が携帯に届くから確認して。
 ・避難する際の荷物について。
 ・大きな怪我をしたら119に電話して救急車を呼ぶ。
 ・もし海や川の近くにいたら、そこからすぐ逃げる! 高いところへとにかく逃げる!

 想定するのはかなり大きい地震が来た場合です。最重要なのは最後、これは6年前の教訓。真面目に言ったら、本当に真面目に聞いてくれましたね。

 最後、最悪の事態を想定して救急車を呼ぶ練習をしてみました。
 本来は電話口の誘導に従って回答していけばいいわけですが、非常事態で冷静さを欠いていたりして正しく聞き取れなかったりするかもしれません。ですからあらかじめ電話口で何を聞かれるのかを整理しておくのがいいと思います。名前、住所(あるいは現在地)、電話番号、怪我の具合、この4つです。
 「私は外国人です。名前は〇〇です。今〇〇にいます。地震で右足を怪我しました。動けません。救急車お願いします。」
 このような簡単な文型を使うだけで十分救急車を呼べるでしょう。最初に外国人と言っておくことで、電話口の対応も必ず変わってきますよね。

 今回は命に関わる内容でした!

私の教案!

 教案ではないんですが、教師として学生をまとめ上げるに当たって私なりによくやることを書こうと思います。もしかしたら他の日本語教師の方々にもきっと役に立つのではないかと思っています。

 ① 私の目を見て!

 「コレを読んでください。誰か読みたい人、自信があるよって人はいますかー?」なんていう類の言葉はよく使いませんか? こんな時、すぐ答えてくれるクラスだったら問題ないんですが、読みたいけど挙手できない人もいれば、本当に自信が無くてみんなダンマリすることも、あるいはクラス全体の元気がなかったりして反応自体がないこともありますよね。こんな時、シーンとした中でいたずらに待って空気を悪くしてもしょうがないので、ある程度いいタイミングで私はこう言うようにしています。

 「はい、みんな! 私の目を見て!」

 目的は、全員の目と目を合わせて自信がありそうな人を探すためです。自信があるよっていう人の目はキラキラしてるので、そういう状態だったら理由は十分。その人に読んでもらいましょう! これが中々効果抜群なんですよね。悪い空気を一瞬でまいて、しかも笑顔も生まれますから。何回もやると学生も学習してきて、本当に自信がない人はその表情や仕草に現れてきます。そんな人にはあえて覗き込んでドキッとさせたりするとまた盛り上がります!
 コツは、あんまりやりすぎない事。ここぞ!という時にだけやったほうがいいと思います。私も正直2週間に1回やるかどうか頻度です。ぜひお試しください!

 ② 漢字が分からないフリをする

 授業中一切板書をしないなんてことはほぼありません。漢字を書く機会も多いでしょう。そんなときに使える、学生を惹きつける小技のようなものです。
 私は日本語教師でありながらも漢字をしょっちゅう忘れがちで、以前まではいつも電子辞書を授業に持ち込んでました。当初は分からなくなったらすぐ調べていたんですが、ある時たまたま電子辞書を忘れたときに「宮崎ハヤオのハヤオってどう書くんだっけ?」と学生に聞いたのです。そしたら学生は「左は馬、右上はム・・・」という具合に口頭で教えてくれました。この時パッと閃きました。

 こんな些細なことでも質問することによってそこに会話が生まれるし、漢字が思い出せないという状況は、漢字しか使わない中国人のプライドを上手に揺さぶることができます。毎回反応は上々です。それ以来、本当に分からない漢字は当然ながら、効果的なタイミングでわざと分からないフリをしたりするようになりました。先に学生に聞くため、電子辞書は学生も分からないときのための最終兵器となりました。

 漢字が分からないというのは日本語教師としてあるまじき事かと思いますが、私はすでにそういう気負いは捨てました。インフォメーションギャップの問題で、時に何も知らないフリをするほうが授業をスムーズに進めやすくなります。

私の教案!

 今週3回目の浴衣の着方の授業! 今回は3年生が対象です。
 本来日本経済の授業だったのですが、今日午後に開かれる日本語学科による劇に備えて授業内容を変更。初めて見る日本の浴衣にいずれの学生も目をキラキラさせてました。

 まず私が学生に浴衣を着せて、デモンストレーションとして蝶結びをしてあげました。ポイントを説明して実際に見せながら実演するんですが、いくつか重要な部分があります。
 まずは①死装束にならないように注意することです。なぜ左前がダメなのかを説明すると印象に残ってくれますから、自分で着た時に間違えにくくなります。
 もう一つ、②帯がゆるゆるにならないようにぐっと強く締めることです。でなければ最後の完成がきっちり美しく見えなかったりします。実際に学生相手に教壇で試した時、「うっ!」と息を漏らして苦しそうにする顔に爆笑でしたね!
 最後は蝶。お手本として③綺麗に作って見せることが重要です。これが最も可愛さを引き立てる部分です。各々の体格に合った大きさが存在しますから、何度もやらせるとコツを分かってくれると思います。

 さあ、どうでしょうか!
 3年生は大人の雰囲気も出て来て、浴衣がより美しく際立っていますね。色合いも夏らしく、綺麗に着れています。

 後姿もまた良いですよね。髪をかき上げる仕草に思わず写真を撮りました!
 この後お団子に結い上げられ、浴衣を非常に合う髪型になりました。やっぱり浴衣を着ると可愛さは倍増しますね!