【第一課】物を無くした経験

 2年生前期の会話第1回目です。

 2年生前期からは毎回2人ずつパワーポイントを使って発表を行うことにしました。個人差こそありますが、2年生からができるできないのちょうど中間くらいにあってちょうどいいタイミングな気がします。
 発表は3分以上を目安とし、テーマは「最近のニュース」としました。日本でも中国でも世界でも、とにかく最近のニュースなら何でもいいです。

 ➀ニュースの概要説明
 ➁自分の意見
 ➂質問タイム

 流れとしてはこの3つ。まずはニュースの概要、そしてそれに対する意見を自由に言います。
 プレゼン中も私の方から適宜質問を投げかけたりしますが、特に急がなければ最後にまとめて質問。
 慣れるまでは私が質問しますが、慣れてきたら学生の方から質問する形式に変更するつもりです。
 

 発表が終わったら、さっそく今日の本題。
 初回のテーマは「物を無くした経験」。

 実は以前も同じテーマで授業をしたことがあります。その時は2年生後期の授業だったのですが、これを今回は1学期早めに行うことにしました。レベル的に今はちょうどいいと思ったからです。
 その時の記事はこちら。
 http://nihongonosensei.net/?p=3061

 始めにこの授業での今学期の目標を明確にしておきます。
 最初は紙に書いた文をそのままそっくり読んで発表することになりますが、次のステップは要点だけ書いたメモを見ての発表… という具合に徐々にハードルを挙げていきます。

 9月 紙に書いたものをそのまま読んで発表
 10月 要点だけメモして発表
 11月 メモなし覚えて発表
 12月 即興

 今回はこのようにしました。後半はかなり厳しいとは思いますが、まあその時のレベルによって柔軟に対応します。

 本題。物を無くした経験ということで、初回ですからまずここは自由に書いてもらいます。目標は1分程度とし、準備の時間を十分与えます。大体準備ができたタイミングで、いきなりですが全員に発表してもらいます。当然ながら出来は不完全のはずですが、ここからが授業の本番となります。

 1分話すためには色んなことを話す必要があります。

 ・いつ?
 ・どこで?
 ・どんな状況?
 ・何を無くした?
 ・無くしたものについて
 ・気持ち
 ・その後の行動・結果

 一つずつ書き出して、これら7つの項目をちゃんと書いてるかどうかを確認させます。1回目の発表はほぼ必ずと言っていいほど簡潔過ぎるので数十秒で終わってしまう人もいます。そういう学生に、以上の内容を付け足すよう促します。

 「どんな状況?」というのは、いわゆる無くした時の周囲の様子や自分の状況を指します。物を無くしたのと直接関係はなくても、詩的に「あれは雨の日で、人がとても多かったです。」みたいなことを言ってもいいと思います。

 「無くしたものについて」は、その無くしたものにどのくらい思い入れがあるのか、どのような過去があるのかを語ります。具体的には「アルバイトしたお金で自分が買った大切なもの」「友達からプレゼントされたもの」などなど。無くしたものとして発表するからには、それがどれだけ大切だったかを言うのもまた大切です。

 またその時の気持ちも言いましょう。
 「悲しい」「残念」「いらいらする」など一つの形容詞を使うだけでも十分です。上達の度合いを見て「死ぬほど悲しい」のような程度を高める表現を使わせたり、「悲しくて赤ちゃんみたいに泣きました」と比喩を使わせてもいいかもしれません。

 そして無くした後の行動・結果。
 「新しいのを買いました」「諦めました」「警察に電話しました」「探したけど見つかりませんでした」など何でもいいです。

 ついでに発表する時の挨拶も指導しておくといいです。
 始める時は「みなさん、こんにちは」、終わる時は「以上です。ありがとうございました。」
 このような発表の方法は少なくとも1学期通して一貫性を持たせておきます。授業運営には重要なことです。

 これを踏まえてまた考えてもらいましょう。ここでも十分時間を与え、準備ができたら本日2回目の発表。ここでは7つのポイントを踏まえて発表してくれますので、内容面では問題ないように仕上がっているはずです。
 そして授業終わり。

 1年生時よりは格段にレベルがあがったんですが、これもまあ徐々に慣れていくことでしょう。
 以上、1回目の授業でした。

蝿がうるさい!

 教案というか、ちょっとした小話。
 飛んでいる蝿を箸で掴んだという逸話が残る剣豪宮本武蔵。教室に湧いてきた蝿を見て、脱線してこの話をしました。驚異的な動体視力と反射神経で可能となったようですが、本当にできたとしたらやはり剣豪の称号は伊達じゃないですね。

 この話に付随して、「うるさい」の話を思い出しました。
 通常平仮名で書くうるさいですが、漢字が存在します。

 一つは「煩い」
 これは中国語でも意味が似通っているので分かりやすいです。

 そしてもう一つは「五月蝿い」
 5月の蝿が煩わしくてうるさいと読んだのでしょう。

 これを紹介したところ、意外にも大きな反応がありました。
 ただ、紹介したのが6月1日だったというのが悔やまれます!!!

 来年の5月中には必ず…

自慢話

 2年生後期会話の授業もあと3回となりました。今回のテーマは「自慢話」です。幸運だったこと、ついてること、自分の能力が高いことを他人にわざと教えて見せびらかすことが「自慢」です。何を話せばいいか全く分からなくて困ってる人が数人いたんですが、「別の人はできないけど、自分はできること」「他人よりもすごく得意なこと」と言い換えると考えやすそうでした。

 ・高校時代、歴史、地理、政治の成績がとんでもなく良かった。
 ・体育のバスケのテストで、25人中2人しかいない満点を取った。
 ・大学入試で数学の点数が思いのほかよくて、この大学に入ることができた。

 テストの点が良かったと自慢する人が比較的多かったです。このあたりは中国らしいなと思いました。

 その他です。
 ・小3から今までずっと両親から離れて暮らす。
 ・テストのある問題が全く分からなくてあてずっぽうで書いたら全部当たった。
 ・運動はなんでもできる。
 ・心が自由で、何かしたいときはすぐ実行する。

 ウエストがくびれている
 彼女の自慢は痩せている自慢でした。腕を腰の反対側にまわして臍を触ることができる。ダイエットに日々励む学生たちに対する強烈な自慢ですね。教室中みんなやってみたんですが、やっぱりできる人できない人がいました。

 歌が一番上手
 開口一番で「私は歌が一番上手です。」こういったある学生は、「一番」の部分を強調して言ったことと、まさに自慢話するためにある自信満々の表情と相まって、それを聞いている学生たちの笑いを誘いました。発表が終わった後に「どの範囲で一番上手?」という質問をしたら、始めは学校一、河北省一って言ってたんですけども、最終的には同じ寮の人たちによって「寮一上手」まで落ち込み、ここでもすっごく盛り上がりましたね。最後には実際に日本語のを一曲歌い上げ発表終わり。教壇に立つだけでここまで人の注意を集められる彼女には、何か天性のものを感じますね。

 自慢という内容は難しいですけど、今振り返ると良いテーマだったなと思います。
 以上、今週の会話でした。