2年生後期会話

 第3回目のテーマは「若いうちにすべきこと」です。

 まずは「若いうち」の定義から。
 学生の意見から大体20歳以下くらい、大学生以下だと決めました。

 まずはこのテーマについて一人ひとり考えてもらいます。
 5分くらい時間を与えました。

 まずは一人ひとりの意見発表。
 素質を高める。視野を広げる。教養を高める。そんな内容ばかり。
 若いうちに素質を高めるべきだというなら、素質とは何か、どうやって素質を高めるのかまで踏み込む必要があります。

 意見があまりに抽象的でしたので、より具体的な意見にまとめるようアドバイスをしてグループで一つの意見を出してもらいます。
 時間は休憩時間も含めて20分与えました。

 各グループの回答です。

 良い仕事を見つける
 ・良い仕事が見つかれば親を心配させずにすむ。
 ・好きなものを買うことができる。
 ・旅行へ行くことができる。
 ・やりたいことをすることができる。

 このグループは終始論点がずれていて、聞いていても筋が通ってなかったですね…。

 道徳を高める
 ・道徳は仕事の基準である。
 ・優秀な人になれる。

 「だからどうやって道徳を高めるの?」「勉強しなくても道徳が素晴らしい人はいる」と質問が飛びましたが、良い回答はありませんでした。

 視野を広げる
 ・英語を勉強すれば文化を知ることができる。
 ・数学は応用力を養うことができる。
 ・歴史は伝統を学べる。
 ・学校での基本的な勉強は視野を広げるために役に立っている。

 若いうちにすべきことが勉強。一般的な回答です。

 家族を幸せにする
 ・そのために勉強を頑張る。
 ・勉強を頑張れば授業料が安くなったり、奨学金をもらえたりして家族の負担が少なくなる。
 ・兄弟に勉強を教えることができる。
 ・勉強ができればいい彼氏もできる。
 ・私が幸せなら家族も幸せ。

 
 もっとふざけた回答があってもいいと思います。
 しかし皆の意見は結構真面目な方に寄ってしまって、盛り上がりはイマイチですね…。

 この学年はあんまりはっちゃけるほうではないのでしょうがないかもしれません。
 ですからより真面目なテーマを持ってくるとちょうどよかったりするのかな?

 以上、第3回目でした。

2年生後期会話

 第2回目のテーマは「この大学がもっと良い大学になるために大学がすべきこと」です。

 テーマを発表する前に私の大学に対しての不満で雑談。
 もっと給料が高いほうがいいなあとか、待遇が悪いなあとかそんな話です。
 内容は半分本当、半分冗談! 掴みなので多少誇張はありますけど、とりあえず学生が笑ってくれればそれでいいです。

 まずはこのテーマについて一人ひとり考えてもらいます。
 5分くらい時間を与えました。

 15人の回答を紹介します。

 エアコン設置 … 寮と教室に設置してほしいという要望です。エアコンがあるところは大抵大きめの教室だけです。
 Wifi飛ばす … 大学構内にフリーWifiを飛ばしてほしいということですが、実は以前はありました。めちゃくちゃ遅くて使い物にならなかったです。2万人の同時接続に耐えうるのを導入するのはやっぱりコストもかかりますね。
 寮を広くする … 今の寮は15畳くらいに最大8人詰め込まれ…。といっても中国ならどこでもそんな感じじゃないですか?
 トイレ環境改善 … トイレはものすごく汚くて不衛生。写真で見せようにもよくないものが映りますので見せられません…。
 新しい教室 … 外国語学院の建物は結構古いので建て替えてほしい。要求するのは簡単だけど…。
 パソコンを新しくする … 教室に設置されているコンピュータ、パソコン室のパソコンを最新のものに。
 構内に飲食店を … 小さめの商店は点在してますが、スーパーやレストランはありません。これがあれば確かに便利です。
 ベッドに机を設置 … 寮のベッドは簡易式のもので、寝るところしかないようです。これでは夜寮で勉強もできないし、化粧もできないと言ってました。
 昼休みを長く … 今2時間のところをあと30分長くしてほしいようです。
 浴場を増やす … 非常に多くの学生が少ない浴場を共有しているので、現状シャワーを浴びる時間帯をずらすなど工夫が必要だそうです。
 使用できる電圧を高く … 寮ではドライヤーなどは使用禁止です。使うと罰として数日停電させられるとか…。女の子ならちょっと可哀想です。
 体育館で体育の授業をしたい … これから暑くなると30度を超える気温の中、グラウンドで体育の授業を強いられます。冬どんなに寒くても、どんなにPM2.5がひどくても変わりません。
 図書館の席を増やす … 図書館は夏場はクーラーが効いていて静かなことから自習に人気な場所ですが、席があまり多くないので毎日座れない人で溢れています。
 教育施設の充実 … 日本語と関係があるところを言えば茶室とか。あとは調理室、視聴覚室などですね。

 これからグループごとに一つの意見にまとめてもらいました。
 時間は休憩時間も含めて20分与えました。

 各グループの回答です。

 寮の環境改善
 ・壁が薄い
 ・ベッドはきしんでうるさい

 エアコン設置
 ・これ以外の問題点は我慢できるが、暑さだけは優先的に改善してほしい。
 ・エアコンを設置すれば勉強効率が高まって成績が上がるはず。

 電力使用の制限解除
 ・ドライヤーや扇風機など使用できるようにしてほしい。
 ・各寮ごとにお金を払うことで維持する。

 寮のトイレの環境改善
 ・トイレの壁には広告のビラだらけ。
 ・清掃のおばさんは仕事が雑。
 ・床には水が溜まっている。
 ・臭いが気になる。
 ・洗面所なのに鏡一つない。

 様々な質問がありました。
 鋭く切り込む質問者には池上さんみたいに「良い質問!」と言ってあげるようにしてます。
 こうすると場が安定する感じがします。

 盛り上がりは文句なしでした。
 ただ一点反省しなければならないことは「良い大学とは何か」を定義しなかったことです。
 まずこの前提が定まらなければディスカッションも曖昧になりがちです。今回はあまり気になりませんでしたが、次から気を付けます。

 以上、第2回目でした。

2年生後期会話

 2年生後期会話の授業はディスカッション形式としました。
 3年前期にはディベートの授業があるので、それよりも前にこういった形式に慣れておく必要があると感じたからです。

 ディスカッションするためにはお互い対面にならなければいけないので、学生に協力してもらって以下の図のように教室のテーブルを移動させます。

 青いのは私で、赤いのは学生です。
 3グループ作って、分かれて座ってもらいます。
 私は初回のみ司会進行をしますが、2回目以降はいずれかの学生にやってもらうこととします。

 
 

授業の流れ

 1.テーマに関する雑談
 すぐテーマに行かず、ちょっとだけ雰囲気を作るためにテーマにまつわる雑談から入ります。
 例えば「高校の新しい教科を考える」がテーマだとすれば、高校時代を思い出してもらって、どんな教科があったか、どんな先生だったか、好きな教科・嫌いな教科は何かなどで話を広げていく。

 2.テーマ発表
 そしてテーマ発表です。
 ディベートではないので、賛成や反対、0か1みたいな答えになるテーマは選びません。
 答えがなく、答えの幅が広いもの。自由な発想ができるテーマです。

 3.まず一人ひとりがテーマについて自分の意見を考える
 3分~5分くらい時間を与えて、一人ひとりの意見を考えてもらいます。
 どんな意見でもよく、それに対して決して否定したりしないことに注意します。

 4.一人ひとりの意見を簡単に発表(ブレーンストーミング形式)
 順番に意見を聞いていきます。ここでは深く理由など聞かずに流れるように。
 あまり聞きすぎるとあとのグループによる発表と内容がかぶってしまう恐れがあります。

 5.次にグループごとに一つの意見にまとめる
 各自の意見がまとまったところで、次はそこからグループごとに一つの意見にまとめてもらいます。
 このタイミングでグループを作ってもいいですし、これより前でもいいと思います。
 グループは毎回異なる人と組むよう工夫します。

 グループで考える時間は15分~20分くらいです。
 ここではグループ内の活発な意見交換を促し、のちの発表に備えてもらいます。

 6.グループごとに発表
 メンバー各自に役割を持たせるため、発表者1、黒板に書く人1人、質問者1人、回答者1人を決めておきます。

 司会が進行し、まずはAグループから。
 発表者が発表している間、別の人が黒板にその内容を書きます。
 発表の方法は自由ですが、最初と最後だけは統一すると便利です。

 「みなさんこんにちは。私たちのグループの意見は〇〇です。理由は~。…ありがとうございました。(拍手)」

 発表し終わったら必ず拍手を促すことで雰囲気が作れますので欠かさないように。
 発表が終わったら、別のグループの質問者がいくつか質問をします。それに対して回答者が答える。

 この会話の授業において最も重要なのがこの質疑応答の部分です。
 最初は質問と回答が1~2往復くらいですが、授業を重ねるごとに回数を増やしていくよう促します。
 学生からの質問が終わったら、教師側からも一つ質問してもいいと思います。

 これを3グループ行います。

 7.3つの意見から多数決して一つの意見を決め、それをクラスの結論とする
 この時点で黒板には3つの意見が書かれています。
 最後に、挙手による多数決で3つから1つの意見を選びます。
 どの意見に何回手を挙げてもいいようにすれば綺麗に決まります。

 一つに決まったらまた拍手。そして授業は終わりです。

 
 各グループ4~5人が好ましいです。
 人数によっては4グループになると思いますが、その場合は司会が座る位置にもうひとグループ配置し、司会は四隅のどこかに椅子でも置いてやれば問題ありません。

 2年後期の会話はこの形式で行います。