2年生後期会話

 第6回目はちょっと趣向を変えてNASAゲームというのをしてみました。

 参考にしたサイトはこちらの2つです。
 ・グループワークで使えるNASAゲームのやり方
 ・コンセンサスゲーム宇宙(NASA)の回答

 簡単に説明するとこんな感じ。

 数人乗せた宇宙船が月面に不時着し機体は破損。母船から320km地点に降り立ちました。
 宇宙飛行士たちに残されたのは破損を免れた15のアイテムで、これらを使って母船へと辿り着くことが目的です。
 まずは皆で話し合い、このアイテムを優先度・重要度の高い順に順位をつけましょう。
 (15のアイテムは上記URL参照)

 これの面白いところはNASAの模範解答が用意されている点で、自分の答えと比較することができます。
 点数は自分の答えとNASAの答えの優先度の差をアイテムごとに求め、全て足し合わせます。
 したがって点数が高ければ高いほど模範解答から離れていきます。
 0~25点は最優秀、26~32点は優秀、33~45点は良、46~55点は可、56点~70点は不可。

 これはコンセンサスゲームとも呼ばれているようで、その名の通りグループのコンセンサス(合意)が得られるまで十分話し合って決めます。
 ちょうどディスカッション的要素も盛り込めるので今回試験的に採用してみました。

 まずは10分くらい個人で考えてみて、その後はグループで20分話し合いました。
 このグループでの20分は恐ろしいくらい意見がぶつかっていました。これが本当に月面だったらみんな死んでるかもしれないというくらいの白熱ぶりです。

 そしてグループ発表。
 黒板に1から15までの順位を書いてもらって、その理由について述べてもらいます。
 上位の物がなぜ必要か、下位の物はなぜ不必要かが重要ですね。

 各グループの回答。数字が小さいほど優先度が高いことを意味します。
 書くの面倒なので名称は全部略して書いてます。

 

 発表もちゃんと話し合った結果の理由を教えてくれました。
 特に「〇〇さんによれば~だそうです。」みたいな発表もあり、話し合った末誰かが妥協した様子も垣間見えます。

 ディスカッションはで45分近くに及びました。
 もっと忌憚の無い議論をしようと思えばあと20分くらいあってもよかった気がしますね。

 最後に答え合わせです。
 答えは上記のURLを参照してください。

 結果
 一つのグループが22点という恐ろしい得点を叩き出して最優秀でした。
 ちょっとこれには唖然です。理由も完璧でしたし、宇宙行っても大丈夫かもしれませんね!

 
 この授業は結構盛り上がりました。
 こんなテーマだと学生もやりやすいんだなぁ… 過去の私のテーマと比べるとやっぱり天と地の差です。

 来週はNASAテーマの方向に寄せたものを考えます!
 以上、第6回目でした。

2年生後期会話

 第5回目のテーマは「学生と社会人の違い」です。

 4月になって日本では新生活が始まる季節になりました。
 まずはそのあたりの話題から入って大学入学した頃の心境、新生活の緊張感などについて共有します。
 私の就職の事を話したりして掴みとしました。

 まずはこのテーマについて一人ひとり考えてもらいます。
 5分くらい時間を与えました。

 まずは一人ひとりの意見発表。
  ・社会人のほうが責任がある。
  ・学生のほうが自由。
  ・学生はお金がなくて無力。
  ・社会人は自分で仕事をしてお金を稼ぐことができる。
  ・お互いに物の見方、考え方が異なる。
  ・社会人は経験豊富。
  ・大人はいろいろな面でずるい。学生はそういう部分があまりない。
  ・学生は親に頼らないと何もできない。
  ・学生は親にコントロールされる立場。
  ・社会人は忙しく、暇な時間が少ない。

 ここからグループで一つの意見にまとめてもらいます。
 休み時間もかねて考える時間を20分与えました。

 各グループの回答です。

 親に頼るか頼らないかの違い
  学生は金銭面でも精神面でも全て親に頼り切っている。
  親がいなければ何もできないといってもいいし、親によるアドバイスがなければ常に間違った判断をしてしまうかもしれない。
  社会人は自分でお金を稼いで生活することができる。
  家にお金を入れたり、家族にプレゼントを買ったりできる。

 暇な時間があるかないかの違い
  社会人は仕事で忙しく、暇な時間があまりない。
  学生は暇な時間が多いので良い睡眠をとれるし、ストレスも少ない。

  これには反論が多かったです。
  ・学生はストレスが少ないというが、私たちは本当にストレスが少ないですか?
  ・ストレスがない生活は意味がないのでは?

 

 前回授業態度が悪いことに注意したおかげか今回のディスカッションはかなり盛り上がり、そのせいで他の意見メモするの忘れてしまいました。

 回答に対する更なる質問。これができてくると間が持つようになります。
 でもまだ3人くらいしかできないので、この雰囲気が浸透するまでには時間がかかりそうですね。

 以上、第5回目でした。

2年生後期会話

 第4回目のテーマは「幸せの定義」です。

 幸せとは個人によって変わってくると思いますが、だからこそここでは哲学的な答えを出すことを目標としました。

 まずはこのテーマについて一人ひとり考えてもらいます。
 5分くらい時間を与えました。

 まずは一人ひとりの意見発表。
  ・幸せな家庭がある。
  ・好きな人がいる。愛情を感じる。
  ・精神と物質の生活で満足する。
  ・病気がない。
  ・自分の情緒を分かち合う。
  ・自分のやりたいことができる。
  ・月並みながら足るを知る。
  ・世界が平和
  ・困難がない
  ・毎日楽しむ
  ・体と心が自由
  ・自分の国家が強大になる
  ・ほかの人に頼らない
  ・自分で生活する。自立する。
  ・愚痴がない。

 この時点でいろいろと質問したかったんですけど、それはとりあえず後のディスカッションのためにとっておくことにしました。
 もう少し具体的にまとめてくださいねーと言って考慮時間20分与えました。

 各グループの回答です。

 家族の健康
  家族が健康なら幸せ。
  このような考え方は中国の文化に深く根付いていると思います。家族を大切に思う気持ちは日本人のそれよりも遥かに強いです。

 土曜日は幸せである。
  土曜日は一週間の中で最も幸せな日。
  金曜日に授業が終わって開放的な一日。
  日曜日は明日のことを考えたり、宿題があったりするから幸せではない。

 お金が10万元あること。
  10万元あれば何でも買うことができる。
  もし病気になってもすぐ治療を行うことができる。
  お金は全ての基礎。

 やりたいことができる。

 幸せな家庭がある。
  「幸せ」が入れ子になってて堂々巡りになる答え方です。
  この「幸せ」の意味さえはっきりさせれば一理ありますね。

 自分の国家が強大になる。
  この答えがすぐ出てくるあたり、やっぱり日本人と中国人は違います。
  最後国が強くなれば戦争は起きなくなると言っていたのが印象に残っています。

 精神の生活と物質の生活に満足する。
  つまり物質的欲求と精神的欲求です。
  この定義だとほとんど全ての人が幸せではないということになりますね。

 お金がたくさんある。
 私はこのグループに直接質問しました。
  Q.例えば今でもジャングルの奥地に住んでいるような人にお金の概念はないですね。そういう人は幸せじゃないってことですか?
  A.私はお金があれば幸せです。
  Q.いえ、それはあなたの幸せの定義ですよね?
  A.そうです。
  Q.貧乏な人も貧乏なりの幸せがあると思いませんか?
  A.お金がないと何もできない。それは幸せではないです。

 この瞬間なんかものすごく落胆しました。
 もちろん絶対的な答えは存在しませんから、せめてこのディスカッションを通してクラスの意見を1つにまとめたいと思っていただけです。

 しかし「定義」というからには全ての人に当てはまりうる内容でなければいけないと思うんです。
 言わなければ分からなかったみたい。まさかそんな中学生、高校生みたいな答えで来るとは想像できませんでした。

 
 このテーマで2回やってみました。片方のクラスは問題ないんですが、もう片方はいつも通り全然うまくいきませんでした。
 なんか今の2年生のこのクラスは何やってもこんな感じになっちゃいます。全員没個性的で自分を表現するのがもれなくみんな苦手みたいです。
 さてこういう場合、先生はどうするべきなんだろ…。

 以上、第4回目でした。