日本語の違い

~わりに/わりには

 一般的に想定される結果とは相反する結果であることを表す逆接表現です。
 前項と後項の主語は同一である必要がありません。
 「~わりに」と「~くせに」は接続が同じですが、「~にしては」とは全く異なります。
 詳しくは「~わりに/わりには」を参照してください。

 

~にしては

 一般的に想定される結果とは相反する結果であることを表す逆接表現です。
 前項と後項の主語は同一でなければいけません。
 「~わりに」と「~くせに」とは接続が全く異なります。
 詳しくは「~にしては」を参照してください。

 

~くせに/くせして

 非常に強い不満や非難の気持ちを表す逆説表現です。
 前項と後項の主語は同じでなければなりません。
 「~くせに」と「~わりに」は接続が同じですが、「~にしては」とは全く異なります。
 詳しくは「~くせに/くせして」を参照してください。

 

日本語の違い

 「もうすぐ」と「そろそろ」は中国語訳が大体同じで、日本語としての違いが分からないという質問を受けました。調べてみた結果をまとめたいと思います。

 

「もうすぐ」と「そろそろ」の違い

「近い将来」を表すのは共通している

そろそろ ある時期・状態になりつつあるさま。
すぐ 時間をおかないさま。

 いずれも近い将来に予期した物事が発生・完了しようとしていることを表します。以下のような例文の場合は同じ意味です。

  (1) もうすぐバスが来るよ。
  (2) そろそろバスが来るよ。
  (3) ご飯もうすぐできるから座って待ってて。
  (4) ご飯そろそろできるから座って待ってて。

 「もうすぐ」の「もう」は強調を表していますので、「もうすぐ」は「すぐ」よりも時間的に切迫しています。これと同じように「もうそろそろ」と強調して言うこともできますので、この見方からすると、「もうすぐ」は「そろそろ」よりも時間的に切迫していると思われます。

 以下の例文で、家に着くのがより早いのは(5)です。しかし通常どっちが早いかなど気にせず使用しますので感覚的にはほとんど変わらないでしょう。

  (5) もうすぐ家に着く。
  (6) そろそろ家に着く。

 

「そろそろ」は「早く」という意味がある

 「~しよう」と相手に催促・勧誘したりする場合、「そろそろ」は「早く」等に言い換えられます。ここでは「ある時期・状態になりつつあるさま」を表しているというよりも、「もう時間になったので」という意味合いがあるのではないかと思われます。
 「もうすぐ/すぐ」にそのような意味はありませんので、この用法の時はお互いに言い換えることができません。

  (7) もう遅い時間だから、そろそろ帰ろうよ(早く帰ろうよ)。
  (8)✕もう遅い時間だから、もうすぐ帰ろうよ。
  (9) そろそろ決着をつけよう。
  (10)✕もうすぐ決着をつけよう。

 

まとめ

 「もうすぐ」も「そろそろ」も、近い将来を表す点は共通しています。この意味の時はお互い言い換えることができます。
 ただし、「そろそろ」は「(早く)~しよう」という勧誘を表すこともあります。この用法は「もうすぐ」にはありません。

日本語の違い

「教える」と「教わる」の違い

 「教える」は「AはBにXを教える」の形のとき、AからBに教えています。
 「教わる」は「AはBにXを教わる」の形のとき、BからAに教えています。

 つまり構文が異なります。

 

授受動詞の主語と物の移動の関係

 「あげる」「くれる」「もらう」などの授受動詞は動詞によって主語が変わってきます。
 「あげる」「くれる」の物の移動は主語から二格です。

  (1) 私は彼に日本語を教えてあげた。 (私→彼)
  (2) 彼は私に日本語を教えてくれた。 (彼→私)

 一方、「もらう」の物の移動はニ格から主語です。

  (3) 私は彼に日本語を教えてもらった。(私←彼)

 このほか、「貸す」「借りる」「教える」「教わる」なども授受動詞と同じ構文を取ります。そのうち「貸す」「教える」は、「あげる」「くれる」と同じく主語からニ格へと物が移動する構文です。

  (4) 私は彼にお金をあげた。 (私→彼)
  (5) 私は彼にお金を貸した。 (私→彼)
  (6) 私は彼に積分を教えた。 (私→彼)

 「借りる」「教わる」は、「もらう」と同じくニ格から主語へと物が移動する構文です。

  (7) 私は彼にお金をもらった。 (私←彼)
  (8) 私は彼にお金を借りた。  (私←彼)
  (9) 私は彼に積分を教わった。 (私←彼)

 

授受動詞は同じ動作を複数の言い方で表現できる

 授受動詞は主語によって動詞が代わり、動詞によって主語が変わる性質があります。これによって一つの物の移動を視点を変えて表現でき、与え手と受け手の感情を表現することができます。これが授受動詞の持つ恩恵表現です。
 例えばAさんからBさんへ日本語を教えたとき、いくつかの言い方ができます。

  (10) AはBに日本語を教えた。 (A→B)
  (11) AはBに日本語を教えてあげた。 (A→B)
  (12) BはAに日本語を教わった。 (B←A)
  (13) BはAに日本語を教えてもらった。 (B←A)
  (14) BはAに日本語を習った。 (B←A)

 これらの行為の移動は全て同じく、A→Bです。

 まとめると…

 「AはBに教える」はA→B
 「AはBに教わる」はA←B
 「教わる」は、「習う」「教えてもらう」と同じで言い換えることができます。

 授受動詞関連の文法は少々複雑なので注意してくださいね。