【第0課】1年後期会話の授業構成

 1年生後期会話の授業は、前期に培った基本的な単語と基本的な文法からさらにもう一歩進みます。
 会話の場面で使用頻度が高めな初級文法と、それに付随する単語などを学んでいきます。

 忘れてはいけないのは「会話の授業」であるということです。
 主にそれら文法を使って授業内で会話を促します。

 具体的にはアクティビティやゲームを組み込んでいき、できるだけ確実な定着を目指します。

 2017.11.09 現在
 まとめられてる内容は仮(以前)のものです。
 来学期、2018年3月以降内容や順番を適切なものに直していくつもりです。

【第8課】~てみてください

 1年ぶりの「~てみる」の授業をしました。一年前の日記を見たら、「~てみたほうがいい」を使って私に何かアドバイスをするという授業をしてたんですが、この教案だと「~たほうがいい」も勉強してなくちゃいけない制約があって、現状まだ私の授業でこの文法を取り扱っていません。というわけで「~てみる」に関する新しい教案、もう1回考えてみました。

 接続するて形をさらっと復習したのち、「~てみる」は「試す」という意味があることを教えます。文によっては挑戦や確認するという意味になることもありますね。まずこの点を明確に伝えましょう。

 ~てみてください (弱めのアドバイス)
 ~みたほうがいい (強めのアドバイス)
 ~てみよう (意向系)
 ~てみたらどう? (より会話っぽい弱めのアドバイス)

 このように派生した表現もありますね。

 【練習1】
 「私の名前を書いてみてください」
 私の名前を黒板に書いてもらいます。正しく書けるかどうかは別として、「書いてみてください」と言った点に注目してもらいます。
 私はみんなが書けるかどうか分からないので、それを知りたい。試したい。だから「~てみて」と使いました。

 【練習2】
 「納豆を食べてみてください」
 実際に納豆なんか用意できたら完璧ですね。中国人はほぼ食べませんが、その異質な見た目と特徴はよく知られた存在です。食べたことのない人は納豆が美味しいかどうか分からない。だから食べてみる。私は食べたことがあって納豆の全てを知っていますから「食べてみる」と言うことが原則できません。

 

 そして今回のメインディッシュ。

 まず、1人一枚ずつ紙を準備してもらいます。この紙に「今私が心配していること。不安なこと。」と題していくつか悩みを書いてもらいます。だいたい3分程度時間を与えて、複数あれば複数自由に書いてもらいましょう。全員書き終わったら回収します。この際、教師自身も心配してることを書いて回収した紙に混ぜるといいかも。

 【ルールの説明】
 不安なこと。例えば「最近目が悪くなってきた」なら、これに対して「~てみてください」を用いてアドバイスをします。具体的には「眼鏡をかけてみてください。」「ゲームをやめてみてください。」等々…このルール説明はいくつかの例を挙げて、複数回練習します。

 そしたら回収した紙をシャッフルして再びみんなに配ります。他の人の悩みを読んでもらって、それに対するアドバイスを考えてもらいましょう!

 色んな不安がありました。

 最近太り始めたこと → ご飯を食べないでみてください
 いい成績が取れないこと → 自分を信じてみてください
 未来の私はどんな人か分からない → 自然に任せてみてください
 用事があって昼ご飯を食べられない → 午後は食べに出かけてみてください
 風邪を引きました → 薬を飲んでみてください
 …

 素晴らしいアドバイスがどんどん飛び交いました。みんなの不安を共有できましたので、普段より一体感が増した感じがする教案でした。

 ちなみに私が書いた不安なことですが、
 ①夏休み、日本へ帰る時、乗る飛行機が落ちるのが怖い。
 ②私は結婚できますか? いつ? 誰と? 分からない。心配です。

 これに対して一人の学生がアドバイスしてくれました。
 ①墜落の可能性は小さい。このことを考えないでみてください。
 ②結婚は縁を待ってみてください。
 かなり的確なアドバイスですね~

 最後ちょっと時間が余ったので、「死にたい」と「死んでみたい」の意味の違いに触れました。前者の目的は死ぬことであるのに対して、後者の目的は死ぬことではないようなニュアンスがあります。死ぬとは一体どういうものなのかとか、死んだ後どうなるのか、苦しいのか寂しいのか悲しいのか。そういうものを知りたいという好奇心があります。この点が最も異なります。

 以上、「~てみる」の授業でした。

【第20課】「なんで?」に対する答え方

 「なんで?」「どうして?」という質問に対してどう答えますか? 今日は1年生の授業でこれを勉強しました。「~から」と「~ために」の2つです。「~から」は理由や原因を、「~ために」は目的や原因を表します。

 ・星が出ていますから、明日も天気はきっといいです。
 ・睡眠不足だから、今とても眠いです。

 「~から」は動詞でも形容詞でもなんでも、とにかく終止形に接続することができます。

 ・お金を稼ぐために、仕事をする。
 ・未来のために、今努力する。

 「~ために」の接続は以下。
 動詞基本形+ために
 名詞+の+ために
 最後の「に」は省略することができて、あってもなくても同じ意味です。

 本格的な授業に入る前にあらかじめ問題点を明確にしておきましょう。
 「どうして?」と言われたら、どう答えますか?
 2つの言い方があります。今日は2つ勉強します。

 まずは「~から」から。

 【練習1】
 授業は8時から始まります。しかし〇〇君は8時10分に起きました。遅刻しました。急いで教室に来ます。その時…

 「先生、______から遅刻しました。ごめんなさい!」

 からの前には遅刻の理由がきます。どのような理由でも構いませんので、みんなに色々と考えてもらいます。

 ・寝坊しましたから
 ・朝ごはんを食べましたから
 ・教室を間違えましたから

 【練習2】
 「_______から、今日の授業を休んでもいいですか?」

 授業を休む理由を自由に考えてもらいます。

 ・風邪を引いたから
 ・頭が痛いから
 ・お腹が痛いから

 【練習3】
 「_______から、朝11時に起きました。」

 どうしてこんなに遅い時間に起きたのか、その理由を考えてもらいます。

 続いて、「~ために」です。
 ためにも同じように前文を自由に考えてもらい形式にしました。

 【練習1】
 「_______ために、婚約指輪を買いました。」
 指輪の話にも脱線できるので、話題としては十分でした。

 ・結婚のため
 ・彼女のため

 【練習2】
 「_______ために、貯金しています。」

 ・車を買うため
 ・部屋を買うため
 ・未来のため
 ・結婚のため

 車や部屋を買うためと答えたあたり、やっぱり中国人らしいなーって感じましたね。ついでに「みなさん貯金してますか?」って聞くこともできます。

 そして最後の問題。
 「人生、何のために生きていますか?」
 1年生には難しすぎるかなと思ったんですが、この質問を聞くタイミングは今しかないと思ったんで思い切ってこれをテーマにしてみました! 3分くらい時間を与えたら上手にひねり出してくれましたね。

 ・私が好きな人のために
 ・自分の価値を実現するために
 ・美しい生活のために
 ・私を愛する人のために
 ・自分が望む生活のために
 ・神様のために
 ・成功のために
 ・美味しい食べ物のために
 ・生きるために
 ・真実の自分を探すために
 ・世界を変えるために

 結構面白い回答がありましたね!
 特に「生きるために生きている」というのは、何か哲学的なものが感じられます。この回答をしたのが17歳の男の子ですので驚きです。何かもう悟ってるんですかね…。

 今回の授業のポイントは「なんで?」と聞かれたらどう答えるかです。それを意識させてこの2つを勉強していきたいので、「どうして?」に対しては「~から」「~ために」を使って答える。これを授業中に何度も言い聞かせます。そうするとこの授業2時間の間にすっかり定着してくれました。今後の受け答えに期待です。

 以上、理由に関する文法でした。