平成29年度, 日本語教育能力検定試験

1番

 問1
 a テンス形式に誤りは見られません。
 b フィラーは「あっ」の1種類です。
 c 聞き返している場面はありません。
 d 一度間違った表現をして、その後正しい表現に直そうとする場面が多くあります。

 したがって問1の答えはdです。

 
 問2
 a 留学生は気分を害していません。
 b 大学生は家に遊びに来て欲しいという意味で「一度家に遊びに来いよって言ったけど、実現しなかったね。」と言ったわけではないのに、留学生がそう受け取って勘違いしたことに困っています。
 c やり取りは自然なので、大学生は確かに聞き取れています。
 d 留学生に文法的な誤りはあるものの、大学生は気にせず会話を進めています。

 したがって問2の答えはbです。

 

2番

 問1
 a 「~んです」の使い方が間違っているので指導すべきです。
 b 応答詞は一度も使われていません。
 c 複文は一度も使われていません。
 d 接続詞の用法は問題がありません。

 したがって問1の答えはaです。

 
 問2
 a 否定的な反応は示していません。
 b 学習者をその国の代表者とし、国の特徴などを聞き出しています。
 c 学習者から「分かりません」「詳しくありません」などの発言が多かったので、既知の情報は発話させていません。
 d マリアさん、サリさんと次々相手を変えています。

 したがって問2の答えはbです。

 

3番

 問1
 a アクセントは規則性なく崩れています。
 b イントネーションはほぼ間違っていません。
 c 正しく発音されています。
 d 全体的にポーズがなく、畳みかけるように話しています。

 したがって問1の答えはdです。

 問2
 冒頭で自国の有名な間欠泉について述べ、後半では「この間欠泉」というべきところを「あの間欠泉」と言っています。それよりも前に出てきたものを指す前方照応の文脈指示が正しく使えていません。

 また、選択肢cとdは「現場指示」です。現場指示とは、指示語を実際に近くにあるものを指して用いますので、目の前にない間欠泉の話をするときの指示語は全て文脈指示です。

 したがって問2の答えはaです。

 

平成29年度, 日本語教育能力検定試験

 調音点や調音法については母音と子音の分類とIPA表記を参考にしてください。
 

1番

 「に」が「でぃ」になる誤りです。
 「でぃ(で)」は歯茎破裂音です。まず舌が歯茎付近にあるbとdに絞られます。破裂音は口腔内のどこかで閉鎖を作り、かつ鼻腔への通路が閉じている状態ですので、bとdのうち、鼻腔への通路が閉じているdが答えになります。

 したがって答えはdです。

 

2番

 「しゅ」が「じゅ」になる誤りです。
 「じゅ(じ)」は歯茎硬口蓋破擦音です。まず舌が歯茎硬口蓋付近にあるbとdに絞られます。破擦音は口腔内のどこかで閉鎖を作り、かつ鼻腔への通路が閉じている状態ですので、bとdのうち、鼻腔への通路が閉じているbが答えになります。

 したがって答えはbです。

 

3番

 「にゅ」が「ぬ」になる誤りです。
 「ぬ」は歯茎鼻音です。まず舌が歯茎付近にあるa、c、dに絞られます。鼻音は口腔内のどこかで閉鎖を作り、かつ鼻腔への通路が開いている状態ですので、a、c、dのうち、鼻腔への通路が開いているaが答えになります。

 したがって答えはaです。

 

4番

 「に」が「ね」になる誤りです。
 「に」は有声歯茎硬口蓋鼻音、「ね」有声歯茎鼻音で調音点が異なります。
 また、母音「i」は舌の位置が高く、「e」は中間です。

 したがって答えはcです。

  

5番

 「ひ」が「い」になる誤りです。
 子音「h」が欠落しています。

 したがって答えはbです。

  

6番

 [ɾ]有声歯茎弾き音の「ら」が、[r] 有声歯茎震え音の「ら」になっています。 
 調音法が異なります。

 したがって答えcです。

 

7番

 「ぎ」が「じ」になる誤りです。
 「ぎ」は有声軟口蓋破裂音、「じ」は有声歯茎硬口蓋破擦音で、調音点も調音法も異なります。

 したがって答えはcです。

 

8番

 「ば」が「ま」になる誤りです。
 「ば」は有声両唇破裂音、「ま」は有声両唇鼻音で、調音法が異なります。

 したがって答えはcです。

 

平成29年度, 日本語教育能力検定試験

拍の長さ 日本語では、平仮名1文字が1拍に相当します。ただし拗音は直前の音に結び付いて1拍となります。
プロミネンス 発話の中の特定の部分を他の部分よりも強調して言うことです。
アクセントの
下がり目
アクセントとは、個々の語について、習慣的に決まっている発音の相対的な高さや強さのことです。日本語は高低アクセントで、核(下がり目)のない平板式と、核のある起伏式に分けられます。
イントネーション 抑揚のことです。疑問文の「~か?⤴」は上昇調、「そうですか⤵」の「か」は下降調です。

 

1番

 「ざんねん」というべきところを「ざねん」と言っています。「ん」が抜け落ちて拍の長さが短くなっています。
 したがって答えはaです。

 

2番

 「へえ⤴、どんな映画を見ったんですかあ⤵」と言っています。
 余計な「っ」が増えて拍が長くなっており、文末イントネーションも上がるべきところで下がっています。
 したがって答えはbです。

 

3番

 「へえ⤴、そうですか⤴」と言っています。
 本来アクセント核は「そ」の直後ですし、文末イントネーションも下がるべきところで上がっています。
 したがって答えはcです。

 

4番

 本来「ひいて⓪」と言うべきところを「ひいて①」と言っています。アクセントの間違いです。
 したがって答えはdです。

 

5番

 「どのサークル?」と聞いているのに、「ダンスのサークル」を強調していませんのでプロミネンスに問題があります。また、文末は「入りました⤴」と言っていて、イントネーションにも問題があります。

 したがって答えはcです。

 

6番

 「時間があれば」を強調すべきですが、「行きます」を強調してしまっています。プロミネンスの誤りです。また、「行きます⓪」と言うべきところを、「き」の後にアクセント核を置いています。
 したがって答えはcです。