スピーチと弁論

 第20課のテーマは「結婚前の同棲に賛成か反対か」です。


 

賛成派の意見

 ・同棲の間に相手の性格、生活習慣などの違うところを見つけられる。
 ・全ての偽装を見抜ける。
 ・結婚前に同棲してはいけないという古い考えは捨てるべきだ。
 ・カップルにとっての大きな挑戦であり、双方がこれを乗り越えて結婚に到達できればもっと良い。
 ・DVを未然に発見できる可能性がある。
 ・子供ができた後は離婚すべきではなく、同棲してDVなどの危険性を見つけておくことが必要。
 ・離婚の影響は子が一番大きい。
 ・結婚の意思があるのになぜ同棲をしないのか。
 ・離婚よりも結婚前に別れるほうがマシだから、同棲はすべき。
 ・同棲は愛情を検証する最良の方法。
 ・お互いの生活習慣を合わせることができる。
 ・相手を更に理解できれば、生活の中だけは発見できない習慣が見えてくる。
 ・同棲前に心理的な準備ができているので、仮に子供ができたとしてもそれを望んでいれば問題はない。
 ・同棲の本質は身体的な接触ではなくて結婚の準備である。
 ・離婚率を下げることができる。
 ・時代の発展に伴い、同棲は一般的な事になった。
 ・同棲をして失敗したとしても、それは次への教訓になる。

 

反対派の意見

 ・法律で保障されていないので安全ではない。
 ・体や心理面にダメージを与える。
 ・同棲には双方の財産の問題がある。
 ・同棲は他人に非難されやすく、名声に影響を与える。
 ・同棲できるほど親しいのならなぜ結婚しないのか。
 ・男女の人格は平等であるが、生理的には永遠に平等ではない。
 ・二人の欠点が露呈する。
 ・自分の生活が乱れる。
 ・女性の両親にはストレスがある。
 ・自分の財産にリスクがある。
 ・結婚前の同棲は自分に責任を負わないことだ。
 ・同棲の目的が体の接触だけなら、それは本当の愛と言えるだろうか。
 ・若者の同棲の目的は、多くは体の接触だと思う。
 ・同棲して子供ができてしまったら、若くて責任を取れないときにどうするのか。
 ・男性が仕事をやめて、彼女のお金で同棲して使いこむということもありえる。
 ・身体的接触があった後にもし何か問題が発生したら、お互いに別れにくくなってしまう。
 ・結婚前の同棲は、女性に多くの代価を払わせることになる。
 ・結婚前の同棲の一番悪いことは、望まない妊娠である。
 ・結婚後の新鮮さが無くなってしまう。
 ・両方の距離による美しさを破壊する。(距離感があるほうがお互いにとっていい)
 ・相手を理解するために同棲するのはただ一つの手段にすぎない。
 ・同棲は自分の体、お金、時間を消費すること。

 
 
 学生が「一緒に寝る」と口にしてからは予期せぬ方向へ進みました。同棲の問題を討論するときに性交渉の話に触れなければならないことを完全に見落としていました。
 賛成派は双方の合意によるものだとして問題はないという立場で、反対派は貞操観念から否定的な立場を取りました。ここから性病に感染する可能性、避妊具、堕胎にも話が及びました。

 今まで20個のテーマをやってきましたが、このテーマは最も盛り上がったテーマと言えます。後半ほとんど喧嘩口調でしたが、日本語で言い合っていたので良しとします。

スピーチと弁論

 第19課は「ベビーM事件」を取り上げます。
 詳しい内容は以下。

A夫人は持病で妊娠・出産に危険が伴うことから、A夫妻はBさんと代理母出産契約を結ぶ。
Bさんは人工授精によってA夫婦の子供を妊娠し出産する。
しかしBさんは子の引き渡しを拒む。
そこでA夫妻は子の引き渡しを求める裁判を起こす。
ニュージャージー州最高裁にて代理母契約を無効とする判決が出る。
父親をA氏、母親をBさんとし、親権はA氏に認め、Bさんには訪問権が認められる。

 
 テーマとしては、「この最高裁の判決に賛成か反対か」です。

 今回は1年ぶりに撮影しました。2016年度入学の3年生によるディベートです。

 

賛成派の意見(Cさんが母)

 ・妊娠は常人には味わえない苦労があるから、この判決はその苦労に見合う
 ・Cさんは子がお腹にいるときから子供に対する愛を持っている。
 ・Aさんは痛みを経験していない。
 ・もし障害を持つ子が生まれてきたなら、反対派はちゃんと受け入れるのか
 ・もし代理出産を認めたら、富裕層の間でこのようなことが横行してしまうかもしれない。
 ・Cさんは実際に生んだ親であり母乳がある。子供の健康のために必要である。
 ・反対派は子宮を「物」として利用していて、このままでは女性は商品になってしまう。このような考え方は社会道徳に反する。
 ・法律的にCさんは母となり、同時に法的な権利を有している。これは子にとってもメリットが多い。
 ・リスクは自分で負担するべきである。
 ・Cさんがいなければ、そもそも子はいなかった。
 ・Cさんと子は苦楽を共にした。
 ・子供の気持ちは大切である。誰が産んだかが重要だ。
 ・法律は一番効力があり、この契約は法律に合致しない。
 ・最高裁の判決は尊重しなければならない。
 ・法律を否定したら、この問題だけではなく他にも様々な問題が出てきて、世界は混乱する。
 ・自在に法を変えたら、それは法ではなくなる。
 ・血縁はなくても母にはなれる。
 ・血縁があっても子を可愛がらない人もいる以上、Cさんは子に対して本物の愛情を示しており、それは尊重されるべきだ。

 

反対派の意見(Aさんが母)

 ・契約を締結している。
 ・受精卵はAさんとBさんのもの。
 ・Cは一度お金を受け取っている。
 ・Cと赤ちゃんには生物学的な関係が認められない。
 ・輸血が必要な時、DNAで繋がった真の親が必要。
 ・Cさんがいなくても、別の人に頼めば子供は作れる。
 ・もともと同意に基づいて契約したのだから、守らなければならない。
 ・もし代理出産を禁止とすれば、子を産めない人はどうすればいいのか。
 ・体外受精という医学の進歩を否定するのは間違っている。
 ・Cさんの家庭環境や経済状況はAさんとBさんに及ばない。子供にもっと良い生活環境を与えるべきだ。
 ・代理出産契約はもともとCさんが選んだ仕事ではないのか。
 ・場合によっては、法律は人情に従うべきときがある。
 ・子がどちらの子であるかは、人々の考え方によって決めるべきである。そして法は人々の大多数の考え方を反映するべきだ。
 ・多くの人々はこの最高裁の判決に反対するはずだ。だからこそ、このような場合は法すらも変えるべきだ。
 ・もともとお金のために代理出産契約をしたCさんが、なぜ本当に子を愛していると言えるのだろうか。
 ・もし賛成すればCさん側に父はいない。それは子にとって良いとは言えない。

 

 
 今回のテーマはやや複雑。最高裁の判決「契約を無効とする」ことに対して賛成か反対かです。
 賛成すれば契約は無効(Cさんが母)、反対すれば契約は有効(Aさんが母)となります。
 学生といえど女性にとっては比較的身近に感じる問題ではあると思いますので、そういう意味ではかなり白熱した討論となりました。

スピーチと弁論

 18回目の授業です。
 今回のテーマは「いじめは個人の責任か、周囲の責任か

 学生から出た意見をまとめます。
 

個人の責任派の意見

 ・その人個人による原因が大半を占め、環境による原因は限られている。
 ・いじめられる人には普通の人とは違ったり、臆病、不潔など共通の特徴がある。
 ・同じ環境下でも人々の反応は違うことを考えると、やはり個人の責任といえる。
 ・いじめの時だけ報道されて、実はいじめの数は少ない。
 ・いじめられる人は弱いからいじめられる。その人が原因である。
 ・集団に溶け込むために自分を偽る。
 ・心の弱い人は自分の意見や意志を持っていないのでいじめられやすい。
 ・これは弱肉強食の世界。
 ・様々な環境下でいじめが発生するということは周囲の環境が要因ではなく、個人に原因があると言わざるを得ない。
 ・試験が近づくとストレス解消のために他人をいじめる現象が中国の学者によって確認された。

 

周囲の責任派の意見

 ・いじめの環境を作るのはいつも周囲である。
 ・いじめは、いじめの首謀者が周囲を扇動することで発生する。
 ・弱い人は対象になりやすい。
 ・学校は自らの名誉のためにいじめを公表しない。つまり学校と先生の不注意ともいえる。
 ・勉強できない学生はいじめられやすい。
 ・人は他人を凌駕することに快感を持つ。
 ・社会には寛容性がないため、周囲の影響は大きい。
 ・いじめの方法は多種多様で、行為自体は普遍的なものである。
 ・現在の中国の社会では、学生の多くは一人っ子で自分を中心に置いている。
 ・家庭教育は子供の心身の成長に影響を及ぼしている。
 ・社会に存在する悪い気風がいじめを生む。
 ・重慶のバス転落事故は周囲が止めるべきだった。
 ・中国人留学生はアメリカで人種差別されているが、これは周囲の考え方によるものだ。
 ・綺麗ではない人がいじめられるのはその人が綺麗ではないからではない。両親のせいである。
 ・個人は集団には勝てない以上、周囲の責任は重い。
 ・いじめが発生しない完璧な環境など存在し得ない。

 
 
 答えのないテーマですから当然水掛け論っぽくなってしまうのですが、結局弁が立つ人がいるほうが勝ち易いですね。
 学生には苦労の後が伺えましたが、テーマとしてはよかったと思います!