スピーチと弁論

 もう12回目となりましたディベートの授業です。
 今回のテーマは「同性婚に賛成?反対?」です。

 Lesbian(女性同性愛者)
 Gay(男性同性愛者)
 Bisexual(両性愛者)
 Transgender(身体と遺伝子の性が異なる方)

 先々週になります11月15日にオーストラリアで国民投票が行われ、61.6%にあたる780万人が賛成票を投じ、同性婚合法化を目指すことになりました。

 今回のオーストラリアを含め、世界では実に24カ国が同性婚を認めています。
 2017年現在、日本国内において同性結婚は法的に認められていませんが、「結婚に相当する関係」を認める証明書などを発行する条例を定める市区町村もあり、徐々に認められてきているようです。

 難しい問題だとは思いますが、この世界の流れを今こそ話し合うべきだと思いませんか?

 あらかじめ決めておきますが、「中国での同性婚を認めるか認めないか」です。
 中国の大学生はどのような答えを出すんでしょうか。

 【賛成派】
 ・世界ではこの考え方が主流になってきているから
 ・個人の自由である
 ・公民の権利を保証するべきだ
 ・人々は平等である
 ・認められないことで自殺する人もいる
 ・子供が産める以外のことは同じ責任を負っている
 ・差別はよくない
 ・結婚とは一緒に生活することである。子供を産むことではない。

 【反対派】
 ・人類の繁栄にとって不利だ
 ・結婚と恋愛は異なる
 ・もし法律的に認めれば、少子高齢化問題に対応できなくなる
 ・もし同性の親に子供ができたら、どう教育する?
 (親が男性だけなら、女の子に教育することが難しい)
 ・結婚とは子を産むことであり、子孫を残すことである
 ・同性婚は自然の法則に合わない
 ・エイズの感染が起きやすい
 ・これを認めると、社会の多くの人の利益を犠牲にする
 ・少数派のために法律を作るのはおかしいのではないか
 ・愛は自由だが、結婚は法律によって定められなければならない

 
 賛成派は基本的に個人の自由であることを大きな軸にしていました。
 しかし反対派はそれを自由であると認めながらも、法律として制定するのは難しいとして対立。
 教室はかなり真面目な雰囲気で、いつもはあまり話さない人からも闘志を感じました。

 この授業の後は学生から「先生はどう思う?」と聞かれます。
 授業中は傍観者として中立の立場を貫きますが、授業が終わればそれも終わり。
 私は私の意見がありますが、こうやって討論を聞いているといろんな意見があるんだなあと感心させられます。
 特にこの意見が印象に残ってます。

 【反対派】同性婚を認めると、社会の多くの人の利益を犠牲にする
 授業の終わりに発言した学生に詳しく聞きました。

 「利益」とは何か。
 彼女は「気持ち」「健康(エイズ)」と答えました。

 この意見はかなり核心を突いていると思います。
 この法律が作られたとして、それが他の多くの人の利益や権利を侵害するとすれば賛成できません。
 その利益や権利というものをもっと明確に示せたら、もっと質のいいディベートになったかもしれませんね。

 今回は以上です。
 また次回お楽しみに。

スピーチと弁論

 第11回目のテーマは「安定と挑戦、どっちが重要か」。
 学期末に向けて徐々に難しいテーマへと移行していくつもりです。
 今回も抽象的なテーマですが、討論内容は様々な分野に派生しました。

 今回は初めて「定義」という部分に踏み込みました。
 討論するうえで、まず安定の定義は何か、挑戦の定義は何かを明らかにすることが必要です。
 定義は各グループでわずかに違うんですが、そこを上手に折り合いをつけながら進めたり、ときには定義自体に反論したりするのも見られました。

 【挑戦派】
 ・安定は現状維持である。現状維持は後退を意味する。
 ・挑戦の定義は「自分の能力を向上するために行うこと」である。
 ・挑戦は安定の基礎
 ・挑戦の結果成功すればいいが、失敗もその分進歩できる。
 ・人の欲望には限りがないので、挑戦は必然的だ。
 ・挑戦することで、よりよい安定を得られる。
 ・挑戦しなければ失敗のチャンスもない。
 ・毎日同じことをしているような安定の時間は、人生においてもったいない。
 ・未来の快適さを実現するために挑戦しなければならない。
 ・原始生活は常に挑戦的だった。
 ・安定を求めようとすれば必然的に挑戦に出くわす。

 【安定派】
 ・国家の繁栄には安定が必要不可欠。
 ・挑戦にはリスクが多すぎる。
 ・安定は挑戦の基礎
 ・挑戦するチャンスを得るためには、安定であることが条件である
 ・失敗したら死ぬかもしれない。
 ・安定は進歩しないということではない。少しずつ成長している。
 ・国境防衛は安定が必要だ。
 ・安定は死を待ち、挑戦は死を探す行為だ。
 ・挑戦は、先生が以前言った「自分の利益ばかり考えるとみんな損をする」という考え方に反する。
 ・安定は平和、挑戦は戦争。
 
 
 最初は個々人の安定・挑戦についてイメージしていたんですが、討論を開始してみると治安、社会、国家、家族、戦争、人生など、話がどんどん展開していきました。

 授業の終わりに学生から聞いたんですが、どちらを好むかは年齢によって違うかもしれません。
 確かにお年寄りは安定を好みやすい傾向があると思います。
 人それぞれの考え方が聞けていいディベートになりました。

 以上、11回目のディベートでした。

スピーチと弁論

 記念すべき10回目のディベートです。
 テーマは「結果とプロセス、どちらが重要?

 テーマを抽象的なものにしてみました。
 結果あるいはプロセスが重要というためには何か具体的な例が必要になります。

 【結果派】
 ・結果は社会で重視されている。
 ・結果を出すことは目標である。
 ・結果(結婚)がない恋愛をしたいですか?
 ・目標がないのは意味がありますか?
 ・大学生にとって卒業証明書をもらうことは一番重要なこと。
 ・結果が良いならプロセスにも意味があるが、結果が悪い時は何の意味がある?

 【プロセス派】
 ・プロセスが違うところに面白さがある。
 ・人生の結果は死である。それよりもプロセスを楽しむほうが重要だ。
 ・卒業証明書の価値を証明するために、四年間の知識の方が重要だ。
 ・良い結果は保証されない。
 ・生きるのと死ぬのはどちらが重要か。
 ・数学と旅行は答えよりプロセスが重要。
 ・プロセスは重要じゃないと言うなら、赤ちゃんはすぐ大学に入れますか?

 人生、恋愛、学歴、試験、旅行、ゲームなど色々な観点から結果とプロセスの話をしていました。
 テーマが抽象的ですので、このように話題を出していかないと討論にならないようです。
 この形式はなかなか悪くないですね。

 視点によっては切れ味鋭い意見が生まれます。
 特に赤い文字の意見はすごく、拍手が生まれるほどでした。

 次回も期待です!