日本語教師のお仕事, 2年生前期会話, スピーチと弁論

ビブリオバトルの公式ルール
 
1.発表参加者が読んで面白いと思った本を持って集まる。
2.順番に一人5分間で本を紹介する。
3.それぞれの発表の後に参加者全員でその発表に関するディスカッションを2~3分行う。
4.全ての発表が終了した後に「どの本が一番読みたくなったか?」を基準とした投票を参加者全員一票で行い,最多票を集めたものを『チャンプ本』とする。

 -公式ルール – 知的書評合戦ビブリオバトル公式サイトより

ビブリオバトルは授業でもできそう

 参加者が本を5分で紹介し、どの本が読みたくなったかをディスカッション後の投票によって決めるビブリオバトル。これは授業でもできそうですね。この形式なら1週間ほど準備させると2年生でもできるはず。
 要するにプレゼン大会で、スピーチ能力を高めるためなら絶好の教案になりえます。

 

スピーチの授業に応用してみる

  1.みんな5分で〇〇を紹介
  2.全員で意見共有
  3.投票
  4.勝ちを決める
  5.次回のテーマを教える
  6.授業終わり

 あとは〇〇の部分に毎週違うものを用意できればスピーチの授業になりえます。15回分くらい案を出せたらこの形式で一学期続けられそうですね。

 本、歌、アイドルとかかな。パワポを用意させてもいいですね。その場合はもっとジャンルが広くてもよくなるはずです。

 スピーチの授業で困っている方がいたらぜひやってみて感想を教えてください。

日本語教師のお仕事, スピーチと弁論

 12月に入り今学期もあと3、4回くらい授業を残しているだけとなりました。
 3年生のディベートの授業もあと3回行うつもりですが、このうちあと2回分は現状ネタ切れです。少なくとも次の火曜日までに新しいテーマを何か探し出さないといけないのですが、検索してもしても同じサイトにばかり行きついて手詰まり感もあります。

 今までは「男と女、どっちが得か」「外見と内面どちらが重要か」や道徳に訴えかけるものなど国籍問わないテーマを採用してきました。この手詰まり感を解消するためには、中国人だからこそ白熱できるテーマを用意する必要がありそうです。

 例えばディベートのテーマで検索すると「死刑制度に賛成か反対か」は必ずどこのサイトでも見られます。しかし中国と日本では年間の死刑執行数があまりにも違うので、このテーマは国籍を選びそうという理由から今まで一度も採用しませんでした。学生全員が賛成する可能性があるのでそもそも討論にならない恐れがあるからです。

 そこで考えられるのが中国の時事ネタ。中国の社会的問題を取り上げてその賛否でディベートできれば数回はネタ切れを回避できそうです。ただしこれにもいくつか問題があります。
 私自身が中国国内のニュースに精通して、何が今国民的議論となっているのかを正しく捉えなければいけません。そして時事ネタにも鮮度がありますから、今年は採用できても来年は採用できないという可能性も。そういう意味で授業としての安定感を損なってしまいます。

 ここが正念場です。こういうときは努力ではなくて、何か工夫が必要なんでしょう。
 今日明日はまだ時間があるので、ゆっくり考えたいと思います。

スピーチと弁論

 第21課のテーマは「延命治療に賛成か反対か」です。

延命治療
延命治療とは、疾病の根治ではなく延命を目的とした治療のことである。対症療法の1つ。生命予後不良で根治が見込めない患者に対し、人工呼吸や輸血、輸液などによって延命を図ることを目的とする。医療技術の発達により、意思疎通が不可能な状態で生命だけを維持することが可能になったが、クオリティ・オブ・ライフや尊厳死の観点からそういった治療を見直す議論が起こっている。
 -延命治療 – Wikipediaから引用

 生命維持装置によって生かされている状態が果たして幸せなのかどうか、死んでほしくないと思う遺族側の思いを重要視するのかなどこういった部分が争点になるはずです。


 

賛成派の意見

 ・生きていれば覚醒する可能性がある。希望は捨てるべきではない。
 ・植物人間にも生存する権利がある。
 ・一人の命を終わらせるのは殺人に等しい。
 ・安楽死を選ぶと、医療は進歩しない。
 ・反対派は医者の能力や科学の力を諦めている。
 ・お金がないなら諦めるしかないが、できる限りやるべきだ。
 ・社会にとって価値はないが家族にとって価値がある存在なのに、なぜ延命治療をしないのか。
 ・他人の命を奪う権利はない。
 ・意識こそないが聴覚があるらしい。
 ・死を選ぶことはわがままだと思う。
 ・死は患者の意志かどうか判断する方法がない以上、まずは延命するべきだと思う。
 ・植物人間は意識もなく発言もできないからこそ、他人が決めなければならない。
 ・安楽死とは殺人をただ言い換えただけだ。
 ・医療技術の進歩により、助かる可能性が高くなっている。
 ・本人の同意なくして安楽死を実施するべきではない。
 ・では、寝たきりになった人は全て死ぬべきだというのか。

 

反対派の意見

 ・家族に深刻な経済的負担をもたらす。
 ・社会保障費の増大が懸念される。
 ・意識と思考能力を失っている。
 ・安楽死とは病人に尊厳を与えることである。
 ・植物人間は何のために生きているのか。生きるために生きているなら生きている意味はない。
 ・覚醒する可能性は奇跡に等しい。
 ・死んだ後に角膜や内臓などを提供することもでき、社会貢献もできる。
 ・植物人間を生かしておくことはおもちゃで遊んでいるのと同じことだ。
 ・自分の道徳と他人を縛っている。
 ・自分の正常な生活ができない以上、生きていないと言える。
 ・意識ない人は死んでいると言える。
 ・安楽死は苦痛がなく、それは死者への尊重である。
 ・安楽死を選ぶことは、何かしらの諦めなければならない事情があったということだ。
 ・無駄な事をして家族を破壊する必要はない。
 ・もし意識が戻ったとしても、どうせ行動はできず意識だけだ。
 ・彼は幸せではなく、家族に苦痛を与える。自分の意志を伝えることもできない。
 ・医者がそう判断したので、もう目覚める可能性はなく、それを生かしておくのは自己満足にすぎない。
 ・寝ているだけでは他に様々な病気になる可能性も高い。
 ・仮に奇跡が起きて目覚めたとしても、体の機能が無くなっていて歩くこともできないだろう。
 ・延命治療を行わないことは、苦痛から解放してあげることだ。
 ・仮にお金が十分にあったとしても、治療後に良くなる可能性が低すぎるので治療しないほうがいい。
 ・安楽死は苦しませず死なせることで、これは社会のためではなく患者のためだけに行われることだ。
 ・自分で命を守っていない。他人に守られている。
 ・存在する理由がない。負担をいたずらに増やすだけだ。
 ・リハビリも苦しい。家族を長期間苦しめるくらいならいっそ死んで一瞬の苦しみで終わらせるべきだ。
 ・その人を延命しておくことで家族はお金を稼がなければならなくなり、家族の人生すら奪うことになる。

 
 
 延命治療をしないのは必ずしも安楽死させるということに繋がるわけではないので、そのあたりで一つ混乱がありました。
 だんだん喧嘩っぽくなってくるのは去年もそうでした。お互い一歩も引かない姿勢はディベートでは良いことだし、何より自発的に発話させることに成功している以上、仮に口論っぽくなっても止めないことにしています。