日本語コラム

「0」に関する言い方

携帯番号は「ゼロ」

 携帯番号を読み上げるときは「0」は「ゼロ」です。090を「れい きゅう れい」と読むのは聞いたことがありませんが、もしかしたらかなり少数派でいるかもしれません。
 なお、4は「よん」、7は「なな」、9は「きゅう」です。それぞれ別の言い方が用いられることはありません。
 携帯番号は3桁-4桁-4桁で構成されていますので、読み上げる時はその括りはひとまとまりとして読み、「-」で一呼吸置きます。

090-1234-5678
090  (ぜろ きゅう ぜろ)
1234 (いち にー さん よん)
5678 (ご ろく なな はち)

 

教室や部屋などは「マル」

 アパートやマンションの部屋、教室など、例えば「301号室」などと「0」が含まれる場合は「マル(丸)」と読みます。
 108号室は「いち まる はち ごうしつ」です。
 図形の丸と「0」の形が似ていることから、この読み方が使われるようになったと思われます。

 405号室 (よん まる ご ごうしつ)
 203教室 (にー まる さん きょうしつ)
 301の住人 (さん まる いち のじゅうにん)

 

小数点は「れい」

 少数の時の一の位は「れい」と読まれます。
 小数点以下の0は「れい」でも「ゼロ」でもどちらでも構いません。
 0が連続する場合は、「れい」を繰り返すケースが多いようです。

 0.34 (れい てん さん よん)
 0.005 (れい てん れい れい ご)
 2.03 (にー てん れい/ぜろ さん)

 

その他の「0」について

 時間は「0時(れいじ)」
 点数は「0点(れいてん/ぜろてん)」
 温度は「0度(れいど/ぜろど)」
 金額は「0円(ぜろえん)」
 回数は「0回(ぜろかい)」

 

物を2つずつ数えるときの言い方

大きく分けて3種類ある

 1つずつ数える方法だけではなく、2つずつ数える方法もあります。
 その場合は2、4、6、8、10と偶数で数え、10まで来るとまた2へ戻ります。
 この時の言い方が場所によって異なるのですが、日本では大きく分けて3種類あります。

 2  4  6  8  10
 にー しー ろー はー とー
 にー しー ろー やー とー
 にー しー ろー ぱー とー

 8の読み方が微妙に異なるだけで大体同じです。
 もし日本語学習者が使う場合は、上記の3つのうちいずれかを使うといいでしょう。
 最も使われているのは「にーしーろーはーとー」でした。(私調べ)

 その他もっとローカルな言い方もあるようです。

 2  4  6  8  10
 にー しー ろー はー じゅー
 にー しー ろく はの じゅー
 にー そー ろく はの とー
 にの しの ろの やの とう

 
 数字にまつわることについて2回に分けて書きました。
 以上です。

日本語コラム

 日本語の数字には学習者を悩ます理不尽なところが多くあります。
 実際数字に関係する内容を教えるときは細心の注意を払わないと混乱を招きますし、統一した言い方があればいいんですけどね…

 ということで数字に関係する言い方をざっと集めました。
 複数回に分けて紹介したいと思います。今回はその1回目です。

数える時の日本語

数え上げるとき(カウントアップ)

10
ぜろ いち さん よん
ろく なな
しち
はち きゅう
じゅう

 日本語で数え上げる時は特に注意することはありません。
 4は「よん」でも「し」でも構いませんし、7も9もどちらでも良いです。
 数え上げるときに通常0は言いませんが、もし言うとすれば「ゼロ」です。このとき「れい」は一般的に使われません。

 

カウントダウンのとき

10
じゅう きゅう はち なな ろく よん さん いち ぜろ

 カウントダウンでは使われる言い方が固定的です。
 9は必ず「きゅう」、7は「なな」、4は「よん」、0は「ぜろ」です。
 それぞれ「く」「しち」「し」「れい」を使うと明らかに間違いです。

 

個数を数えるとき

10
ひとつ ふたつ みっつ よっつ いつつ むっつ ななつ やっつ ここのつ とお
ぜろこ いっこ にこ さんこ よんこ ごこ ろっこ ななこ はっこ きゅうこ じゅっこ
じっこ

 何か物の個数を数える時は2種類の言い方があり、「~つ」と「~個」です。

 「~つ」は0がありません。そして1から10まで例外的な使われ方をします。よく学習者が覚えるのに苦労する部分です。
 11以上で「~つ」の言い方はありません。11以上の数を数えたい場合は「~個」を使います。

 「~個」は0があります。「れいこ」はあまり聞かず、通常「ぜろこ」と言います。
 「1個」「6個」と「8個」は発音が変わり促音が含まれますので注意が必要です。
 「~個」には数えられる限界がありません。

 

年齢を数えるとき

0歳 1歳 2歳 3歳 4歳 5歳 6歳 7歳 8歳 9歳 10歳 20歳
ぜろさい
れいさい
いっさい にさい さんさい よんさい ごさい ろくさい ななさい はっさい きゅうさい じゅっさい はたち

 年齢の場合、特に注意するべきなのは「1歳」「8歳」「10歳」です。
 それぞれ発音が変わって促音が必要になります。
 20歳は「はたち」と呼ぶのが一般的です。ただし「にじゅっさい」でも間違いはありません。

 

カレンダーの読み方

 「~つ」と同じく1から10までは例外的な読み方をします。
 「14」「24」は「じゅうよっか」となります。「じゅうよんにち」「じゅうしにち」とは言いません。
 「19」「29」は「じゅうくにち」です。「じゅうきゅうにち」「じゅうここのか」は間違いです。
 年齢と同じく20日は「はつか」と呼びます。「にじゅうにち」というのは間違いです。

日本語コラム

 「生」が「生地」の「生」と同じ読み方になる言葉は何か。
 今日はこんな問題を見かけました。

 漢字の中でも、特に「生」はその読み方の多さが随一だと聞いたことがあります。
 ぱっと思い浮かんだのを挙げてもすぐ4~5種類は出てきますね。
 というわけで色々な「生」を紹介。

「生」の読み方

読み方の種類

 日本語の漢字には音読み訓読みの2種類があります。
 特に音読みは中国から伝来してきた発音で、呉音・漢音・唐音などの種類があります。時代によって異なる発音だったことから、この差が生まれました。
 また、地名や人名などにはそれとは別に特別な読み方が与えられたり、発音しやすいよう変化したものもあります。
 これを含めれば100種は超えるとか超えないとか… 信じられませんが、確かに地名や苗字などには初見では読めないものがありますので侮れないですよね。

 

代表的な読み方

 ということで、ざっと辞書引いて集めてみました。
 集められたのは20種ちょっとです。あと80もあるんですか… 嘘だと言いたいです。

「生」の読み 単語 単語の読み 備考
あい 生憎 あいにく 普通は漢字で書かない
生きる いきる よく使う訓読み
いく 生田 いくた 苗字で使われます
生まれる うまれる よく使われる訓読み
うぶ うぶ 全然使わない
生い立ち おいたち 覚えてると良いかも
生糸 きいと 他にも生地、生娘もある
きっ 生粋 きっすい N2、N1レベルの単語
しょう 一生 いっしょう よく使われる音読み
じょう 誕生 たんじょう 他にも往生もある
早生 わせ 果物で早熟の品種を指す
せい 学生 がくせい 最もよく使われる音読み
ぜい 平生 へいぜい 全然使わない
そう 麻生 あそう 苗字で使われます
晩生 おくて 果物で成熟が遅いものを指す
生る なる ほぼ使わないと思う
なま 生卵 なまたまご よく使われる訓読み
なり 生業 なりわい これはこの単語だけだと思う
にゅう 羽生 はにゅう 苗字で使われます
生える はえる 髪の毛とか草とか
芝生 しばふ これはこの単語だけのはず
羽生 はぶ 苗字で使われます
生す むす 全然使わない
よい 弥生 よい 時代と月の異名で使う

 N1レベルであれば、赤字のものはぜひ覚えておくと良いかも。
 日本人なら何気なく読んでしまう「生」ですけど、意識して見てみると面倒ですね。
 これに関しては学習者が可哀想です…